地方生活の「楽しみ方」
都会と地方では、
生活の「楽しみ方」がちがうと感じます。
刺激や新しさに満ちた都会の生活とは違い、
地方にはまた別の種類の「刺激」があります。
たとえば、ぼくは東京に住んでいるときと、
糸島に移住したあとで、
「本の読み方」が変わりました。
東京に住んでいるときには、
新刊本の情報がすぐに耳にはいってきます。
通勤電車に乗っていれば、
中づり広告に話題の本の情報がのっています。
それらの新しい本の情報は、
好むと好まずにかかわらず、入ってきます。
本好きのぼくは、
そのような本の情報を見ると、
ついつい読みたくなってしまいます。
本屋さんにたちより、
新しい本を買ってしまいます。
新しい本や話題の本をたくさん読む。
それが都会生活での本の楽しみ方でした。
一方、
地方での本の楽しみ方は異なります。
地方の生活では、
あまり新刊本の情報は目につきません。
本屋さんも実はそんなに身近にありませんので、
ふらっと本屋さんに立ち寄ることも少なくなりました。
(考えてみると、繁華街をぶらぶらする時間も少なくなりました)
すると、
新しい本を読みたいという欲求も少なくなります。
逆に、ひとつの本をじっくりと読むようになりました。
「早く」読むよりも、時間をかけて「ゆっくり」と読みます。
自分の心にひっかかったこと、気になったところ、
印象にのこった文章は何度も繰り返し読みます。
読書をしながら、
ひらめいたこと、考えたことをじっくりとメモをしています。
このように、
都会生活のときと、地方での生活では
「本の読み方=楽しみ方」が変化しました。
これは本に限ったことではないと感じます。
生活のさまざまな場面で、
生活の「楽しみ方」が変わりました。